最近の研究テーマ

当研究室では、特徴的な構造を有する物質系について注目した研究を行っています。測定対象物を自ら作成し、その光学的、電気的、磁気的物性を測るとともに、光照射下での物性変化にも注目し、特異的な物性発現を期待した研究を行っています。

■ 無機酸化物単結晶の作成と電子物性

酸化物超伝導体に代表される遷移金属酸化物は酸素の量、遷移金属の種類、結晶構造によって、金属(超伝導体も含む)、半導体、絶縁体と多彩な物性を示す大変興味ある物質である。光触媒半導体として注目されているTiO2系に注目し、単結晶育成から欠陥制御、光励起状態からの緩和過程、超高圧下での光学物性測定など多方面から幅広い研究を行っています。

■ 遷移金属酸窒化物薄膜の触媒活性

固体高分子形燃料電池の正極の白金代替触媒物質として注目されている遷移金属酸窒化物をスパッタリングによるドライプロセスで炭素微粒子表面に直接成膜する研究を行っています。

■ 光誘起磁化の研究

磁性イオンを基底状態と磁気量子数が異なる状態へ光で励起することで、マクロな磁気モーメントを発生させることが出来る。反強磁性から弱強磁性への転移を生じるRCrO3(R:希土類金属)を採り上げ、光による磁化の制御を目指しています。

■ フォトクロミズムの研究

光を吸収して可逆的に構造が変化し、それに伴って色も可逆的に変化する化合物は光記録材料として、近年大きな興味が持たれている。フォトクロミック化合物のうち、光でのみ異性化するフリルフルギドを用いて、その単結晶に超高圧を印加し分子間相互作用を変化させ、安定な複数の基底状態間の光異性化の増強効果に関する研究を行っています。

■ 会合体の電子物性

様々な色素分子の中には、溶液中で自発的に会合するものがある。シアニン系J会合体では、Jバンド吸収帯よりも低エネルギ-側での光励起でも大きなJバンド発光が観測された。様々な条件により会合数を制御し、特異的な光学応答の発現を期待しています。

DACを用いた光学測定

DACを用いた光学測定

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